という疑問に答えていきます。
✅本記事の内容
・小麦粉の種類について。
・うどん作りに適した小麦粉を紹介。
・専用のうどん粉はどこで手に入るかを紹介。
✅本記事の信頼性
岡崎健一郎
うどん職人&ブロガー
うどん職人歴20年
インスタ(おもにうどんについて)
ツイッター(おもにブログなどの情報発信について)
この記事を書いている僕は、うどん職人歴17年。飲食業に携わった年数は20年。
自分の店を持った経験、閉店した経験があります。
もう一度お店を出すことを目指して、現在は会社務めをしながら、副業ブログでうどんや飲食店の経営の経験をシェア。
収入の流れが複数ある、自由で新しい職人を目指しています。
うどんにもっとも適した小麦粉は『中力粉』
正解から言うと、うどんにもっとも適した小麦粉は『中力粉』です。
強力粉や薄力粉に比べると、あまり聞きなれない人もいるかもしれないですね。
強力粉、中力粉、薄力粉は、それらに含まれる『グルテン』というタンパク質の量によって分けられます。
このグルテン(=タンパク質。以下グルテンと表記)は、水と混ぜるとチューインガムのような粘弾性(粘り、と押し戻しの強さ)を持つ物質へと変化します。
パンのひきの強さや、うどんのコシは、このグルテンの性質によるものです。
強、中、薄力とは、小麦粉の粒子の細かさの違いではないので要注意(ぼくは初めそう思っていました。)
ちなみに、強力粉と中力粉のあいだに準強力粉というものもあり、それぞれのグルテン含有量は、
強力粉が11.5~12.5%、
準強力粉が9~11.5%、
中力粉が8~9%、
薄力粉が6.5~8%。
ご覧の通り、
強力粉→薄力粉の順に、
グルテンも多い→少ない、
となります。
話を戻すと、うどん作りに適した小麦粉は、中力粉です。
美味しいうどんを食べたときに、表面の程よい柔らかさと、後から押し返すコシ。
そのちょうどよい食感を作り出せるのは、8~9%のグルテン含有量を有する中力粉なのです。
ちなみに、強力粉はパンや中華麺、薄力粉は、ケーキや天ぷらに適しています。
実験的に強力粉のみでうどんを作ると、かなり硬い麺、薄力粉で作るとブチブチと切れやすい麺に仕上がります。
さらに同じ中力粉でも食感や風味にさまざまな違いがあり、各製粉メーカーがたくさんの種類の中力粉を製造しています。
なので、お家でうどんを打とうとする時の小麦粉選びはなかなか困難で、成功しにくいことが多いんです。
とはいえ、ご安心ください。
美味しいうどんを打てるように、うどん職人歴20年のぼくが、もっともよい小麦粉と仕入れ方法をお伝えします。
中力粉の仕入れ方法
さて、この中力粉は、どこで手に入るのでしょう。
答えからいうと、
・スーパー、
・ネット
・小麦粉メーカー
から仕入れることができます。
おすすめ度は、
スーパー、△
ネット ◎
小麦粉メーカー◯
といったところでしょうか。
スーパーにも中力粉は置いてありますが、あまり種類がなく、中力粉と表示してある小麦粉でうどんを作っても、あまり美味しくない。。という結果になってしまうことがあります。
ネットでは、プロのうどん屋さんが使う小麦粉を1Kgや2Kgといったかたちで小分け販売しています。
送料はかかりますが、いい小麦粉を使えば多少は技術が未熟で、かたちがイビツな麺ができてもおどろくほどかなり美味しい麺ができてしまいます。
小麦粉メーカーは、少し裏ワザ的になりますが、『これからお店を出す』という前提で話をすれば5Kg単位で小分け対応してもらえます。(会社により対応は違います。)
送料も着払いなところもありますので、問い合わせ時に確認が必要です。
もし、『この小麦粉でどうしても作ってみたい!』という銘柄があればメーカーに問い合わせもありかと思います。
といった感じで、注文時のストレス、便利さ、小麦粉の選択肢の多さを考えると、ネットでの注文がベストなのではないかと思います。
うどん打ちにおすすめ中力粉の銘柄やその特徴は、次の記事にまとめたいと思います。
最後に。
うどんの食感の好みは各地方によって違うのが面白いところです。
『日本一硬い』といわれる山梨の吉田うどんや、埼玉の武蔵野うどんには、硬さを出すために強力粉をブレンドさせてるといわれています。
また、柔らかさが特徴の博多うどんでは、薄力粉をブレンドさせているお店もあります。
上級者になってきたら、小麦粉のブレンドをして、好みのうどんを開発してみるのも面白いと思います。